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編集長インタビュー
やさしい社会になってほしい 妊娠初期をマークでアピール
−マタニティマーク「BABY in ME」を考案−
妊娠中であることをさりげなく伝えるマタニティマーク「BABY in ME」を考案したフリーライター・村松純子さん(38)。「6〜7年前、一緒に仕事をしていた友人が妊娠。通勤電車で気分が悪くても席を替わってもらえないだけでなく、二日酔いに間違えられて白い目で見られると話していたのがとても印象的でした」と振り返る。
その後、自身が体調を崩し、同じように座れず辛い体験をする。「自分がその辛さがわかって初めて、切実に思えるようなったんです。妊娠初期の大事な時期に赤ちゃんに何かあったら大変。気づいてもらえるマークがあったらいいよネって」
99年秋ホームページ「BABY in ME」を立ち上げた。現在バッジ・ステッカー・Tシャツなどを販売。「自分の奥さんにプレゼントする男性もいます」。携帯ストラップ・車用ストラップ・車用ステッカーも企画中。
最近は「ポスターを作って」「テレビCMをやってほしい」など、マタニティマークの認知度アップを望む声が次々と寄せられていると言う。
「一人でやっているので、今のところ仕事の傍ら、注文されたグッズの発送をこなすのが精一杯。この状態をどう打破するかが課題です」と悩む村松さん。
昨年度秋からマークの趣旨に賛同し、活用してくれる企業や病院を募っている。試験的に導入した地方自治体や部署内で導入した企業もあるそう。
少子化で子育て支援の取り組みが叫ばれている。「第一歩は妊娠中から。このマークのことも家族で話し合ってもらえたらいいな。本当はマークなんか付けていなくても気分が悪そうな人がいたら、もっと自然に席を譲ったり、気遣ったりするようなやさしい社会になればいいんですけど」
(川戸 眞澄) |
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