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マタニティのシンボルマーク 路線バス、タクシーに掲示 |
妊婦に心配りを くしろ演劇みたい会 交通機関には全国初 |
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バスの中でも未来のママに優しく。釧路市を拠点に住民有志が運営する演劇鑑賞会「くしろ演劇みたい会(宮古睦運営委員長、会員約1600人)が、妊婦への心配りを示す「マタニティシンボルマーク」の啓発ステッカーを釧路地域の全路線バス約200台とタクシー約600台に掲示する。このマークは横浜市の女性が提案し国会でも取り上げられるなど注目されているが、公共交通機関への掲示は全国でも初めて。妊婦の会員への配慮で始めた呼びかけが、全国に先駆けた運動に展開している。(佐竹直子) |
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このマークは、横浜市在住のフリーコピーライター村松純子さん(42)が、外見からは理解が得にくい初期妊婦が、このバッジを身につけることで周囲の配慮を促そうと1999年に提案。個人で啓発活動を行っている。 |
このマークの存在を知った同みたい会では、妊婦会員への配慮を促すことを目的に、2003年、2004年に、釧路市に妊婦への配布用にバッジ計200個とステッカー4800枚を寄贈。また、釧路地区ハイヤー協会にも寄贈し、約600台の車両への掲示を促すなど、全市的な啓発を進めてきた。
ステッカーなどの製作、購入資金は、募金と釧路新聞に宮古運営委員長が執筆中のコラムの原稿料が充てられている。
今回は新たに、くしろバス、阿寒バスの協力で両社の路線バス計200台に各2枚づつのステッカーを掲示。タクシー600台にも新たなステッカーを配布する。同マークの普及活動を地域ぐるみで行っているのは東京都千代田区など首都圏の一部で、公共交通機関への掲示は釧路市が全国でも初めて。両社とも無料で協力する。
マークを提案する村松純子さんによると、公共交通機関から協力を得ることが難しく、今まで全国で実現に至ったケースがなかった。「釧路の事例が全国に「うちのまちでも」という声があがる弾みになってほしい」と期待を寄せる。
同みたい会の柴田事務局長は「演劇鑑賞だけじゃない人の心をつなげる活動をしたい」という思いに交通機関が応えてくれた。住みよいまちづくりを、よい文化を育てることにつなげたい」と話している。 |