<第1日目>
初日は、三重県での「BABY in MEきゃんぺーん」のキッカケを作ってくださった三重県産婦人科医会
二井会長と、現在、母子手帳と一緒にBABY in MEマタニティバッジを本格的に配ってくださっている鈴鹿市子育て支援課
小林課長と一緒にトークをさせていただきました。 |
最初の話題は、三名それぞれの<BABY in MEマタニティバッジとのかかわりについて> |
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特にBABY in MEに対しては「発案されたときのいきさつは?」との質問、
BABY in ME
「10年ぐらい前に仕事仲間が妊娠、仕事先で貧血で倒れたことがあった。
その時は、無事に帰宅されるまで心配で。そんな時、なにか目印があれば、周りの方にも気を使ってもらえるのではないか、と思ったのが最初。
今の図柄に決めるまでとても悩んだが、妊婦さんの姿をそのまま受け入れてもらえ、そこに命が育っていることを感じてもらえるマークにしたくて、今の図柄を考案した。
見えない命をイメージして欲しかった」 ことなどをお話しさせていただきました。
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二井会長と小林課長二方からは、ご協力や導入の状況やそこに込めた思いなどについて…
三重県産婦人科医会二井会長
「産婦人科医が崩壊していく暗いニュースが多い中で、明るい話題が欲しいということで、ささやかながら昨年から缶バッジ運動に取り組んでいます。
バッジを4000個ほど用意し、母子手帳と一緒に差し上げるようにしました。
少子化で、いろんな子育て支援の事業が行われていますけれど、なかなか赤ちゃんは増えてこない。
やはり、妊娠中から支援する事業というのが必要かと。産める環境というのを整えていかないと。
缶バッジのアイデアは素晴らしい。なんとか三重全体に広めていきたい。」
鈴鹿市子育て支援課課長 小林さん
「子育て中の母親の44%が『世間全体が妊娠、子育てに無関心、冷たい』と感じ、87%が『子供は社会の財産。社会全体で温かく見守る雰囲気が欲しい』とお答えになっているアンケートがあります。
そんな中、行政としてできることを、と缶バッジ運動に取り組むことになりました。
妊婦さんに母子手帳をお渡しする時に、缶バッジの趣旨をお話ししています。缶バッジを通して、行政側が妊婦さんとお話しする機会も出来ました。
こんなちょっとしたことから、社会全体がやさしい配慮ができるきかっけになるのでは・・と思います。」
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続いて、フロアのみなさんからも
「出産を前に一番の不安は経済的な問題です。これからどうなるんだろう・・・と不安になります。でも、子供は宝なので、主人ともがんばっていこうねって話しをしています。」
「10年前はまだこのような活動はなく、電車の中で席を譲ってもらいたいな〜という経験がありました。今、逆の立場になって、何かしてあげたいなって時に、妊婦さんに席を譲りたいって時、目印になるものがあるといいなって感じました。」
「妊娠初期、職場で誰も気付いてくれなくてツライ思いをしました。今でこそ禁煙の職場が増えましたけれど、当時は禁煙ではなかったですし・・・。社会全体が、やさしい町になればいいなって思います。」
などの意見が出されました。
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また、「最近の若いお母さんには、スリムな方も多いですね」との司会者の質問に…
三重県産婦人科医会二井会長
「最近はやせた方が多いから、妊娠しても気付かれない。コートなんて羽織っていると、妊娠しているか判らないことが多いですからね、必ずバッジをつけてもらいたいですね」
司 会
「やさしく声を掛けるだけでもずい分違うと思います。
私自身、チョット声を掛けただけで泣かれたこともあって。バッジをつけているということでアピールできれば、声を掛けやすいかと思いますね」
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話題は、男性の育児参加にも…
三重県産婦人科医会二井会長
「それにしても、最近は、男性が、昔よりもやさしくなったと思います。
両親学級も、最近は毎回満員です。立会い出産も多くなりました。」
二井会長のそんなお話しにフロアの男性も…
「男なもので、お母さんがどんだけ大変なのかは全然判らないことが多かった。
いざ自分たちの問題になって、どれだけ大変かようやく判ってきました。
自分の痛みとしては判らないけれど、出来るだけ共有できるような環境ができたらいいと思っています」と発言。
「そのような男性の方が、一人でも二人で増えていけば、社会の雰囲気も変わっていくのでしょう」
との鈴鹿市 小林課長のお答えに、会場全員が大きくうなずく場面もありました。
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フロアからは、その他にも
「最近、職員の奥様が出産されました。
私は上司として、父親になった夫の職員にも、これからは仕事と家庭のバランスをとって、二人で子育てをして頂きたい。
そのために、職場環境を整えて支援していきたいと思います。
当事者だけでなく、周りの人の色んな力で少しずつ進んでいったらいいなと思いました」
「店で接客をしていて、妊婦さんらしき方がいらしても声を掛けづらいです。
バッジがあると声を掛けやすいです。素晴らしいツールだと思います。」などの意見が出されました。
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最後に、<三重県缶バッジ運動(BABY in MEマタニティバッジ)のこれから>について… |
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鈴鹿市子育て支援課 小林課長
「もっともっと缶バッジ運動を知っていただいて、それがきっかけになって社会全体がやさしくなることを願っています」
三重県産婦人科医会 二井会長
「昔に比べたら出産は安全になりました。それでも100%安全なわけではない。
女性は一人の赤ちゃんを産むという、大きな仕事をしているわけです。
周りがやさしく支援する社会になることを願います。
そのためにも、缶バッジ運動に先進的に取り組んでいきたいですね」
とコメントされました。
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気がつくと、トークコーナーのまわりには、大勢の立ち見の方々が…。楽しいイベント会場のなかでは少し硬い内容ではありましたが、みなさん熱心に耳を傾けておられ、関心の高さが伺えました。 |