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妊娠初期の妊婦における妊婦マーク(BABY in MEバッジ)の有用性 |
御茶ノ水・浜田病院 産婦人科
○生月 弓子、合阪 幸三、小幡 浩一郎 |
【目的】
最近提唱されている新しい妊婦マークである「BABY in ME」は妊婦が洋服に取り付ける目立ちやすいバッジである。わかりやすいイラストと共に、「BABY in ME」もしくは「赤ちゃんといっしょです」というロゴが記入されている。東京都千代田区を始め、一部の自治体ですでに母子手帳交付時に無料で配布されている。今回我々は、「BABY in ME」につき、その有用性を検討した。
【方法】
すでに「BABY in ME」を配布された妊婦700名につきアンケート調査を行い、そのデータを集計した。
【成績】
否定的な回答は2名にみられた。内容は、「個人差があって本人以外に判らないことは、マークをつけてもしょうがない」、「興味本位でじろじろ見られる」というものであった。その他の698名(99.7%)は肯定的な回答を寄せ、多くは「混んだ電車で席を譲ってもらった」、「職場で休憩が取りやすくなった」、「そばでタバコを吸われなくなった」などであった。
【結論】
妊娠初期妊婦は様々な症状があるにもかかわらず、外見的には不通の女性と変わりがないため、いわれのない差別を受けることがある。現在は東京都千代田区などごく限られた自治体でしか母子手帳に添付されていないが、以上のような効用が期待されるので、今後の幅広い全国的な支援が望まれる。 |
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