山中
アナ |
「妊娠の初めの頃、“初期”というのはですね、お母さんにとってももちろんですが、お腹の中の赤ちゃんにとってもデリケートで大事な時期だと言われています」 |
水野
さん |
「ええ」 |
山中
アナ |
「いわゆる“つわり”がとても大変だということで、貧血で倒れる方もいれば足がむくんだり、起きられないと、いろいろな症状が出ると言うことなんですが…」 |
水野
さん |
「はい」 |
山中
アナ |
「ただ、その妊娠の初めの頃、僕も、カミサンがつい2ヶ月ほど前に長男を出産したばかですけど、妊娠の始めの頃というのは、お腹がまだ大きくないということで、目立たないんですよね」 |
水野
さん |
「私なんかは、ずっとわからなかった(気付かなかった)ですよね」 |
山中
アナ |
「妊娠5ヶ月ぐらいまでは、ちょっと「もしかしてそうかな?」とは思っても妊娠とはっきりわかるまでには、なかなか月日が経たないとね、分からないということで、まわりに気付かれない。
街中や電車の中で体調が悪くなるようなことがあっても、気を遣ってもらう、手助けをしてもらうということがなかなか無い。
ではどうするかというと、「我慢する」しかこれまで無かったという事なんですね。
そんな妊娠初期のお母さんの為に横浜にお住まいの 村松純子さん−42才− が、「妊娠してますよ」と周りの方に知ってもらえる様なバッジを作られたんですよ。」 |
水野
さん |
「はい」 |
山中
アナ |
「このバッジにはイラストと一緒に『BABY in ME』と書かれているんです。
『私のお腹の中に赤ちゃんがいますよ』と] |
水野
さん |
「はい」 |
山中
アナ |
「BABYが、in ME “私の中にいますよ”という風に英語で書かれていまして、
かわいらしい女の人のお腹ちょっと大きくなった絵にハートマークで赤く赤ちゃんがいますよというマークなんですね。
白を基調として、清潔感のあるかわいらしいデザインになっているんですが、
どういうきっかけでこの『BABY in ME』のバッジを作ったのかという事を村松さんに電話でお話伺いました」 |
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「最初のきっかけは、友人の妊娠した時の体験だったんですけど、
妊娠初期の頃に電車に乗っていてつわりで気持ち悪くなった時に、酔っ払いと間違えられて、
心配してもらえるどころかちょっと白い目で見られて身を引かれたという経験の話を聞き、
そういう時何かマークのようなものがあったらいいね、ということでこの事を思いついたんです」 |
山中
アナ |
「今から6年前に友人の話を聞いて思いついたということなんですが、
最近では母子手帳と一緒にこのバッジを渡すという自治体も出てきてましたり、
男性でも友達が妊娠した時にプレゼントしたり、
会社の上司が部下の女性が妊娠して出産の休暇に入る時にプレゼントされたりとか、
そんな感じでこのバッジ広がっているようです。
実際バッジを付けている人からは、例えば
『満員の通勤電車に乗っているので、何かの役に立てばいいので付けていますよ。』
といった声や、
『お守り代わりに付けています。』
『自分を元気づける為や盛り上げる為に付けています。』
という人もいるそうなんです。
「BABY in MEのバッジが広がっている事について村松さんは次のように話しています」 |
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「今年に入ってから、実際に電車の中で席をゆずってくださる方が思っていたより多いとか、
バッジを付けていると周りの反応が全然違うという様な嬉しいご報告も増えてきています。
特に私一人で個人で展開していますので、企業の方がされているのと違って
宣伝とか広告が全く行えないんですね。」 |
山中
アナ |
「ええ。」 |
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「でもここにきまして認知度が少し上がってきたというのは、
利用してくださった方々が口コミで広げてくださったりとか、そうやって友達どうして知らせあったりとかしてくださったお陰かなと思っています。」 |
山中
アナ |
「企業とか組織だって団体として活動しているわけではなくて、一人で展開しているということで、正直村松さんは大変ですとおっしゃってました。
実は村松さんは結婚はしているんですが、まだお子さんはいないという状態で、仕事をされているということで、
この仕事の合間に、自分が出来る範囲でこの『BABY in ME』の展開をしているとおっしゃってました。
今後はどのように展開していきたいのか、村松さんに伺いました。」 |
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「電車の中で肩がぶつかったりしてもお互い謝らないとか、少し険悪なムードになってしまったりという
嫌な気持ちがどんどん『じゃあ、他の人にも謝らなくていいわ』とかという事になって悪循環になっていくんですが、
そうではなくて、逆に『BABY in ME』のマークやバッジがあることによって、一つでも多く席を譲り合ったりとか、
それがきっかけで会話が弾んだりとか、という
電車の中やバスの中とか、街中で『ほっ』とするような“優しい場面”が少しでも多く生まれてくれれば、作り出せるきっかけになれば嬉しいなと思うんですよね。
そうしたほっとするような場面が一つでも増えれば、自分も次はそういうふうにどなたかに気を遣いたいなと思ってくださるような方が、
そういう場面を目にする事で、また違う所で新しくそういう場面が生まれるのではないかな…、ということを非常に期待しております。」 |
山中
アナ |
「この“優しい場面”というのが、いい言葉だな〜と思ったのですが、
逆に我々がこのバッジをもし見たらどうすればいいんですか?と村松さんに聞きますと、
『バッジを見たからといって、何かしなければいけないということではないんだと思います。
周りの人が何もしなくても、お母さん達は周りの人達の表情が“ふっ”と“赤ちゃんいるのね”と
和らぐだけでも嬉しいと感じるんですよ。』
と話してくれましたから、もし見たら『あっ』と思って気付いて欲しいなと思います」 |
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