第40回 日本周産期・新生児医学会で発表されました。2004年6月


妊娠初期の妊婦に対する妊婦マーク(BABY in MEバッジ)の有用性
御茶ノ水・浜田病院産婦人科
○生月弓子、合阪幸三
【目的】
 妊娠初期は母体の体の変調を来しやすく、急激な胎児発育に伴う母体の内分泌環境の変化により、心身の安静が必要であることはよく知られている。しかしながら昨今の社会情勢から職業婦人が増加し、妊婦初期においてもなかなか安静が保てないのが実情である。しかも妊婦の初期は身体の変化があまりみられないことから、職場、一般社会においてその女性が妊娠しているということが認識されず、思わぬ誤解を受けることが少なくない。最近提唱されている新しい妊婦マークである「BABY in ME」は妊婦が洋服に取り付ける目立ちやすいバッジである。わかりやすいイラストと共に、「BABY in ME」もしくは「赤ちゃんといっしょです」というロゴが記入されている。東京都千代田区を始め、一部の自治体ですでに母子手帳交付時に無料で配布されている。今回我々は、「BABY in ME」を配布された妊婦700名につきアンケート調査を行い、そのデータを集計した。

【成績】
 否定的な回答は2名にみられた。内容は、「個人差があって本人以外に判らないことは、マークをつけてもしょうがない」、「興味本位でじろじろ見られる」というものであった。その他の698名(99.7%)は肯定的な回答を寄せ、多くは「混んだ電車で席を譲ってもらった」、「職場で休憩が取りやすくなった」、「そばでタバコを吸われなくなった」などであった。

【結論】
 妊娠初期妊婦は様々な症状があるにもかかわらず、外見的には不通の女性と変わりがないため、いわれのない差別を受けることがある。現在は東京都千代田区などごく限られた自治体でしか母子手帳に添付されていないが、以上のような効用が期待されるので、今後の幅広い全国的な支援が望まれる。
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